【育成考察&記録Vol.25】マルノームのお話【毒統一ORAS】

こんにちは。今回はマルノームの考察・育成記録です。
フェアリータイプがついてもおかしくないくらいの可愛さを誇るマルノーム、是非その魅力を知ってくださると嬉しいです。


マルノームの基本データ
【タイプ】どく

【特性】
ねんちゃく 相手にどうぐを奪われない

ヘドロえき HPを吸い取る技を受けた時、受けたダメージの半分を相手に与える
・[隠]くいしんぼう HP1/4以下で発動するきのみを、通常より早く1/2以下になった時点で発動する

種族値
HP100 攻撃73 防御83 特攻73 特防83 素早さ55


マルノームと言えば、個人的にはポケスペの作画を担当されている山本サトシさんのイメージキャラクター(?)の印象が強いですね。ゲーム本編ではまったくと言っていいほどパッとしないマイナーポケモンの一角に数えられるでしょう。毒統一者以外の皆さん、そうでしょう、育てたことないですよね? でもドラゴンをバッチリ狩れる優秀なポケモンなんですよ。

特性といい種族値の傾向といい、何よりその見た目といい、ベトベトンとの共通点が多いように見受けられますね。同じ「ねんちゃく」、同じ耐久寄りの能力値、同じベトベトっとした感じ。やはりベトベトンとの差別化を意識することが何より大事そうです。

耐久向けの種族値をしているのは数字を見て明らかですが、実に4種類もの積み技を覚えますので、有利な相手にはしぶとく立ち回ることができます。「みちづれ」「いたみわけ」のほか「アンコール」といった有用な補助技まで使いこなせる、単毒タイプの中でも最も器用なポケモンなのではないでしょうか。
こうした補助技を絡めながらまさにべっとりした戦いを繰り広げてゆく、これが基本形となります。

ねんちゃく」は「トリック」や「はたきおとす」などの技によって持ち物を奪われないというもの。耐久型を運用する上で最も怖いのは「こだわり」系アイテムの押しつけですが、この特性によって防ぐことができます。

ヘドロえき」は「ドレインパンチ」や「やどりぎのタネ」などのHP吸収技を受けると逆に相手にもダメージを与えるというものです。そういった技を使うポケモンの多くがマルノームに対して相性的に有利なのでこの特性も有用でしょう。

隠れ特性の「くいしんぼう」は通常よりもはやく、具体的にはHPが1/2以下になると持っているきのみを使用するという効果があります。一見、第6世代で新しく習得した「ゲップ」との相性が良いように見えますが、鈍足なマルノームに「カムラのみ」を持たせてもあまり多くのポケモンは抜けず、先手を取られてやられてしまうケースが多そうです。
しかし、「イバンのみ」がこの夢特性の存在意義を格段に広げてくれるのです。これにより最低でも2回は行動できるようになり、「アシッドボム」→「れいとうビーム」の流れででドラゴンタイプを倒せるほか、後出ししてイバンみちづれという芸当もできます。


マルノームの技考察
【物理技】
ダストシュート 毒/威力120(一致180)/命中85/Lv技/30%の確率で相手を毒状態にする。
タイプ一致の主力技。

じしん 地面/威力100/命中100/技マシン/通常攻撃。
見た目からは想像できませんが覚えます。毒技の補完にもってこい。

かみなりパンチ 電気/威力75/命中100/教え技/10%の確率で相手をまひ状態にする。
ほのおのパンチ 炎/威力75/命中100/教え技/10%の確率で相手をやけど状態にする。
4倍弱点及び、「じしん」の効かない鋼タイプへ打つ技。

れいとうパンチ 氷/威力75/命中100/教え技/10%の確率で相手をこおり状態にする。

タネばくだん 草/威力80/命中100/教え技/通常攻撃。
毒の通らない地面や岩に有効。

タネマシンガン 草/威力25(一致37)/命中100/第4世代技マシン/2~5回連続攻撃。
「タスキ」や「がんじょう」などを潰すメリットがあります。

だいばくはつ ノーマル/威力250/命中100/技マシン/使用後、自分は瀕死になる。
鈍足ポケモンが散り技を使うのはやや難ありですが。

カウンター 格闘/命中100/エメラルド限定教え技/直前に受けた物理攻撃を2倍にして跳ね返す。
奇襲性抜群。耐久にガッツリ努力値を振らなくてもタイプ一致弱点技を耐えられます。

【特殊技】
ゲップ 
毒/威力120(一致で180)/命中90/Lv技・技マシン/「きのみ」を食べた次のターン以降使える。
「きのみ」を消費した次のターン以降でないと使えないという妙にリアリティのある技ですが、最も相性のよい「きのみ」は「オボンのみ」と考えます。「アシッドボム」と組み合わせた「アシボンゲップ」について下記で紹介します。

ヘドロウェーブ 毒/威力95(一致で142)/命中100/Lv技・技マシン/10%の確率で相手を毒状態にする。

ヘドロばくだん 毒/威力90(一致で135)/命中100/Lv技・技マシン/30%の確率で相手を毒状態にする。

アシッドボム 毒/威力40(一致60)/命中100/Lv技/100%の確率で相手の特防を2段階下げる。
低い特攻を相対的に高めることができます。

れいとうビーム 氷/威力95/命中100/技マシン/10%の確率で相手をこおり状態にする。
毒タイプでは珍しく覚えます。「アシッドボム」と組み合わせればドラゴンにも対抗できるので是非欲しい。

シャドーボール ゴースト/威力80/命中100/技マシン/20%の確率で相手の特防を1段階下げる。

ギガドレイン 草/威力75/命中100/教え技/与えたダメージの半分だけ回復する。
毒のあまり効かない地面・岩に通るばかりではなく、耐久型にとってはHPを吸収できる利点を有します。

めざめるパワー 威力60/命中100/技マシン。
物理型とは違い、鋼に対する有効打がないため、炎や地面タイプがよいでしょう。

【変化技】
アンコール 命中100/Lv技/相手が最後に使った技を、3ターンの間繰り返し出させる。
鈍足ではありますが耐久vs耐久の場面など使いどころは多いか。

あくび Lv技/次のターン終了時に相手をねむり状態にする。
必ずあたる便利な流し技。

みちづれ 遺伝技/この技を使った後に相手の攻撃で瀕死になると、相手も瀕死になる。
「イバンのみ」と併用したい。

のろい 遺伝技/自分の攻撃と防御が1段階ずつ上がり、素早さが1段階下がる。
物理型の強化に。もともと遅いので素早さはどんどん下げても問題はないです。

とける 遺伝技/自分の防御が2段階上がる。

ドわすれ Lv技/自分の特防が2段階上がる。

たくわえる Lv技/自分の防御と特防が1段階ずつ上がる。最大3回まで使える。

ねむる 技マシン/自分のHPを全回復し、2ターンの間ねむり状態になる。
積んだ後の回復手段。

いたみわけ 命中100/遺伝技・教え技/相手と自分の残りHPを足して2でわる。
攻撃しつつ回復もできますが、HPが高すぎてそれほど大きな効果は得られません。

▼私のマルノーム育成記録
(1)物理受け

努力値:252-0-252-4-0-0

「アシッドボム」や「あくび」といった流し性能抜群の技を用意。毒タイプにしては珍しく覚える「れいとうビーム」はやはり活かさない手はない。カイリューの1舞い「げきりん」は易々と耐えるので「アシッドボム」+「れいとうビーム」で封殺可能。
鋼タイプには何も攻撃できないので「あくび」の打ち逃げ。


(2)物理アタッカー

努力値:4-252-252-0-0-0

※注:「ダストシュート」はゴクリンでもLv59になって習得する技ですが、教え技によって覚えさせたのでマルノームLv50時点で覚えていますので念の為。

「じしん」と「タネばくだん」を入れることでベトベトンと明白な差別化を図りました。本当はHA振りのほうがいいです(確かにB極振りの方が若干硬くはなりますが、試合を大きく左右するほどのものではない些細な差です)。
参考までに、A特化テクニシャンハッサムの「バレットパンチ」が28.9%~34.6%(低乱数3発)、A補正なしガブリアスの「じしん」が86.3%~103.4%のダメージ。


(3)特殊アタッカー

努力値:252-0-0-252-4-0

物理型では「こだわりハチマキ」によって火力補強をしていたのに対して、こちらの特殊型では「アシッドボム」で相対的に火力補強をしています。
「アシッドボム」に頼らずともHP4振りガブリアスやHP252振りグライオンに対しては「れいとうビーム」で確定1発を取れます。「ふうせん」を持たせることで弱点である地面技を使わせない構え。
「めざめるパワー」はタイプ炎で威力は失念。仮に威力68だとするとHD特化ナットレイに対して低乱数2発。逆にA無振り「じならし」がこのマルノームに対して確定4発なので完封可能。おまけに「やどりぎのタネ」にも強い。

(4)アシボンゲップ型

努力値:244-0-0-252-8-4
スカタンクの記事でも紹介したこの型。アシボで特防を下げつつ自分の体力が半分以下になるのを待ち、「ゲップ」で相手を圧倒するのだ・・・!
「オボンのみ」を食べさせることには鈍足ゆえ少しでも長く居座れるような意図があります。とにかく行動回数を稼ぎたい。

「ゲップ」について少々説明不足でしたが、「きのみ発動読みゲップ」は使えません。ですから「次のターン以降」なのですね。
きのみを温存している最中はそもそも技の選択ができないようなっています。

使い勝手こそあまり優れないものの、威力120という特殊毒の中でも高い部類に属する技ですからうまく使いこなしたいものです。今後とも研究を重ねてまいります。

(5)まとわりつく型

努力値:252-0-252-0-4-0
記事「まとわりつく軍団」をご覧ください。

(6)(マルチバトル用)先発型

努力値:252-0-252-0-0-4
毒を絡めてじわじわ追い込むマルノーム
「どくガス」の性能をご存じでしょうか。相手全体が対象で、相手を毒状態にする命中率90%の技です。「どくどく」よりも範囲は広いですが、外れることがある点と単なる毒状態である点がメリットだったりデメリットだったり。
「ベノムトラップ」は相手が毒・猛毒の状態のとき、相手の攻撃・特攻・素早さを1段階ずつ下げる、優秀な技です。勘違いされがちですが、決していわゆる「設置技」ではありません
隣にゲンガーを置きたいですね。

(7)イバンみちづれ型

努力値:252-0-220-36-0-0
「イバンのみ」のお陰でガブリアスランドロスなど、本来毒統一では厳しい相手でも受けることができるのが魅力ですし、1発でも耐えることができれば「みちづれ」で強引に持っていくこともできます。
これら点を重視したあまり他の技のチョイスを深く考えなかったがために、「アシッドボム」「ギガドレイン」は全くと言っていいほど機能していません。「アンコール」等に入れ替えることも検討中。


これでマルノームのお話はおしまいです。
マルノームの良さを飲み込めましたか?
ご覧いただきありがとうございました。


記事投稿日:2013/10/11
最終更新日:2016/6/12(ORASに対応しました)