【育成考察&記録Vol.3】スピアーのお話【毒統一7th】


皆さんこんにちは。
ブロマガに投稿する育成考察・記録の3匹目に選んだのは、スピアーです。





▼スピアーの基本データ
【タイプ】
どくむし

【特性】
むしのしらせ HPが1/3以下になると虫タイプの技の威力が1.5倍になる

・[隠]スナイパー 自分の攻撃が相手の急所に当たると、ダメージが通常の1.5倍ではなく2.25倍になる

・[メガ]てきおうりょく 自分のタイプと同じタイプの技の威力が通常の1.5倍ではなく2倍になる

種族値
スピアー
   HP65 攻撃90 防御40 特攻45 特防80 素早さ75(合計395)

メガスピアー
 HP65 攻撃150 防御40 特攻15 特防80 素早さ145(合計495)


スピアーといえば、初代からお馴染みのポケモン
緑よりも赤バージョンの方が出やすいです。
トキワのもりの入り口で捕まえたビードルが、出口付近ではもう既にスピアーに進化しているほど成長が速いですよね(っていうのはちょっと言い過ぎかも)。

しかし、ライバルのバタフリーや同タイプのモルフォンに比べると覚える技が貧弱で使いにくかったです。特に彼らは催眠技を持っていますから、捕獲要因として役立っていました。
対してスピアーはと言うと、タイプ一致最強技がダブルニードル程度。

世代が進むごとに、徐々に使える技が増え、特性も追加されたこともあり着々と強化されてきました。

しかし、逆風の第5世代。強力な虫ポケモンが次々と登場し、スピアーは肩身の狭い思いを強いられるようになってしまいました。特にタイプと特性がもろ被りのペンドラーはスピアーよりも攻撃力に優れているし、ラティに先手をとってメガホーンが打てるほど素早さが高いし。
おまけにシュバルゴにはそれまで準専用技であったダブルニードルをとられ・・・もうスピアー涙目です。





連続技が強化されたこのご時世にダブルニードルにテコ入れがなされることもありませんでした。いつしか命中を90に下げてでもいいので威力を40に引き上げて欲しいと望んでいます(ダブルチョップ的な感じで)。

しかし、一転、第6~7世代は飛躍の時代になりました。
攻撃種族値が10上昇したことと、もちろんORASからのメガスピアーの存在を忘れてはいけません。
メガシンカ後の種族値を再掲します。

メガスピアー HP65 攻撃150 防御40 特攻15 特防80 素早さ145(合計495)


合計種族値は+100というこれまでの上昇の仕方を踏襲しつつも、不要な特攻が下がる代わりにその分攻撃・素早さに分配されるという最もズルくて無駄のないメガシンカと言えるでしょう。

毒タイプで攻撃種族値最高といえばドクロッグの106ですが、それを凌駕する攻撃力を手にすることになったのです。また、素早さもこれまでで最速だったメガゲンガークロバットの130よりも高い数値を誇る、まさに毒統一で望んでいた火力馬鹿ポケモンなのです。

数字としての火力アップだけではありません。メガシンカすることで特性「てきおうりょく」を獲得します。毒タイプ界としてはドラミドロが既に隠れ特性として所持していますが、相変わらずこの特性が驚異的な破壊力を生み出します。

さらに、第7世代ではメガシンカのターンの素早さ判定の変更が行われ、メガシンカしたターンからメガ後の素早さが反映されるようになったので、初手からいきなり大きな負担をかけることができます。
145という超速を生かすためにほぼ必須だった「まもる」が不要となり、技のスペースに1個空きることで攻撃範囲が広がったのは大きな改善点です。

また、「とどめばり」の強化も嬉しいところです。威力は30から50に上昇し、この技で相手を倒したときの攻撃ランクの上がり幅が2段階から3段階に引き上げられました。上手に使ってあげればメガスピアーが更に狂暴化すること間違いなし。

【「てきおうりょく」で分かる驚異の威力】
陽気A全振りメガスピアーの「とんぼがえり」 → H4振りガブリアス
 51%〜60.8%


代わりに、メガシンカしても耐久力が上がりません。特殊はともかく、物理に関してはふとした高火力先制技であっさりと倒されかねません。

【B40という数字で見る驚異の耐久(の無さ)】 H4振りメガスピアーを想定
(例1)
A特化メガガルーラの「ふいうち」
※第6世代だと・・・
 親:68.7%〜81.5%
 子:34%~40.4% 親子あわせて102.7%~121.5%

※第7世代だと・・・
 親:60.2%〜71.6%
 子:14.8%〜17.7% 親子あわせて75.0%~89.3%

子供の攻撃倍率の低下と「ふいうち」の威力低下でここまで抑えられるようになりました。

(例2)
A特化メガハッサムの「バレットパンチ
 89.3%〜104.9%(乱数1発 (37.5%))
B28振りで確定耐え

(例3)
A特化「こだわりハチマキ」持ちマリルリの「アクアジェット
 
B36振りで確定耐え


ところで、通常のスピアーが持つ特性は全部で2つあり、通常特性が1つ、隠れ特性が1つです。
メガスピアーでの運用を考えているなら、正直どちらでも構いません。
通常のスピアーならば、シンプルに以下のような使い分けでいいのではないでしょうか。

とにかく急所に当てる。運ゲーを制する。そんな方には「スナイパー」、そうではない方は「むしのしらせ」。

「スナイパー」は急所に当てた時、ダメージが通常の1.5倍ではなく2.25倍入るというものです。
第6世代の「急所」について、そのシステムを簡単に説明いたします。
この世代からは「急所ランクが+3に達すれば100%急所に当たるようになります
この急所ランクの上昇因子は以下の通りです。

・「ピントレンズ」「するどいツメ」を持っている(+1)
・「きあいだめ」状態である(+2)
・自身の特性が「きょううん」である(+1)
・「急所に当たりやすい技」を使う(+1)
・「サンのみ」を消費する(+1)
・ラッキーに「ラッキーパンチ」、カモネギに「ながねぎ」を持たせる(+2)

複数の因子が重なり、急所ランクが+3になると確定急所となるのです。
例えば、「するどいツメ」を持たせたうえで「きあいだめ」をし、「ミサイルばり」を打てば2回なら2回、5回なら5回「急所にあたった!」ことになります。
他の持ち物を持たせて「きあいだめ」をし、「ドリルライナー」をすれば必ず急所。他の通常技でも「+2」の状態であるから1/2の確率で急所を狙うことが可能です。「きあいのタスキ」を持たせて安全に積むことができそうですね。

▼スピアーの技考察
【物理技】

タイプ 威力<一致>
【適応力】
命中率 習得方法 説明
解説
シザークロス 80<120>【160】 100   (通常攻撃)
スピアーの安定した虫の主力技です。
とんぼがえり 70<105>【140】 100   攻撃したあとに控えのポケモンと入れ替わる。
メガスピアーならどちらかと言うと「シザークロス」よりもこちらが主力技になると思います。
第7世代では苦手な相手と対面した際、メガシンカ後即座に攻撃しつつ逃げられるのがかなりのアドバンテージ。
ミサイルばり 25<37>【50】
×2回~5回
95   2回~5回連続攻撃する。
4回当てることができれば威力は「シザークロス」を上回ります。わずかに外す可能性があることと、攻撃回数の不確定さにより少々使いづらいですが、「みがわり」「きあいのタスキ」潰しには有効です。
ダブルニードル 25<37>【50】
×2回
100   2回連続攻撃する。20%の確率で相手を毒状態にする。
虫タイプの技にして毒状態にすることがある珍しい技。「ミサイルばり」に比べ攻撃回数は少ないですが、「てきおうりょく」「むしのしらせ」適用時には低耐久エスパー・悪タイプに対しては充分な力を発揮します。
むしくい 60<90>【120】 100   相手が「きのみ」を持っている場合、奪って自分で使用する。
第7世代での仕様変更により「フィラのみ」シリーズの使用頻度は高くなりましたが、性格がミスマッチしていると混乱状態になりかねないので、少々使うのが怖い技になってしまいました。
どくづき 80<120>【160】 100    
通常・メガ問わずタイプ一致の主力技。カプシリーズを始めとした強力なフェアリータイプの台頭により使用頻度はかなり高めです。
がむしゃら ノーマル   100 6th教え 相手のHPを自分の残りHPと同じにまで減らす。
スピアーと言えば昔から「タスキがむしゃら」のイメージがあるのではないでしょうか。先制技を受けるとつらいですが、残りHP1の相手に「とどめばり」を打てたら最高です。
ドリルライナー 地面 80 95 6th教え 急所に当たりやすい(急所ランク+1)
スナイパーとの相性がよいです。岩や鋼への有効打その1。メガゲンガーに対しても有効です。
かわらわり 格闘 75 100 技マシン 相手側の「リフレクター」や「ひかりのかべ」を破壊する。
岩や鋼への有効打その2。キリキザンですら乱数1発止まりで、それ以上耐久のあるポケモンは余裕で耐えられてしまいます(第5世代のお話)。
はたきおとす 65(持ち物所持97) 100 6th教え 相手が道具を持っている時、威力が倍になり、その道具を無効化する。
ゴーストタイプへの有効打。追加効果が非常に実用的。
クロバット 飛行 55(持ち物不所持110) 100 技マシン 自分が持ちものを持っていないとき、威力が倍の110になる。
格闘に刺さりますが、多くは岩技も持っているので格闘に立ち向かうは厳しそうです。ジュエルを持たせずともタスキ発動後の2倍ダメージを狙うのもアリ。
しっぺがえし 50(後攻時100) 100 技マシン 後攻の時、威力が倍になる。
「はたきおとす」が実戦レベルになるまではこの技がゴーストタイプへの有効打でした。75という早からず遅からずの素早さでは少し扱いにくそうです。
どろぼう 60 100 技マシン 相手が持っている道具を奪う。
タスキやジュエルを消費した後の一仕事。



【変化技】

タイプ 命中率 習得方法 説明
解説
おいかぜ 飛行   6th教え 4ターンの間味方の素早さが2倍になる。
後続へのサポートになります。
みがわり ノーマル   技マシン 自分の最大HPの1/4を削って分身を出す。
特性発動や、「おにび」等の回避のために。みがわり中に積み技が使えたらうまい。
こうそくいどう エスパー   Lv技 自分の素早さを2段階上げる。
S無補正全振りスピアーが1回積めば、スカーフガブリアスを抜けます。
つるぎのまい ノーマル   技マシン 自分の攻撃を2段階上げる。
自身の火力強化を図ります。
はねやすめ 飛行   技マシン 最大HPの半分を回復するが、そのターンは飛行タイプでなくなる。
耐久型には入れておきたい技です。
どくどく 必中 技マシン 相手を猛毒状態にする。
こちらも耐久型に必要な、大切なダメージ源。
バトンタッチ ノーマル   XD 自身の能力変化を交代先の味方に引き継ぐ。
入手難易度は非常に高いですが、一応こんな技も覚えます、ということで。



▼私のスピアー育成記録
(1)先発サポート型[どくびし撒き役]

努力値:4-252-0-0-0-252
どくびしを最初に撒くことで相手の後続のタスキや「がんじょう」を潰したり、自分の後続のベノムショックに繋げたりします。しかし、毒統一をやっていると鋼の選出率がとても高いので「どくびし」は案外使い時がないのです。

(2)先発サポート型[おいかぜ吹かせ役]

努力値:4-252-0-0-0-252
おいかぜを吹かせて味方を有利にさせてあげます。

(3)フルアタ型

努力値:4-252-0-0-0-252 あれ、SVなのに実数値126だ…多分振りミスしてますね(笑)
パーティ次第では「こだわりハチマキ」に持ち替えることもあります。タスキ持ちと思しきポケモンにはダブルニードルを、そうでなければシザークロスをということで両方入れています。

【ダメージ計算 スピアー攻撃側】
ダブルニードル
 vsフーディン(HP4振り)
  むしのしらせ発動時73.2%~87%(確定2発)
 vsマニューラ(HP4振り)
  むしのしらせ発動時49.3%~58.9%(乱数2発 98.4%)
 vsアグノム(HP4振り)
  むしのしらせ発動時45%~55.6%(乱数2発 57%)
 vsナッシー(HP252振り)
  59.4%~71.2%(確定2発)
シザークロス
 vsラティオス(HP4振り)
  むしのしらせ発動時126.9%~150%(確定1発)
 vsバンギラス(HP252振り)
  むしのしらせ発動時73.4%~86.9%(確定2発)
かわらわり
 vsバンギラス(HP252振り)
  61.8%~73.4%(確定2発)


(4)ジュエルアクロからのどろぼう型

努力値:4-252-0-0-0-252
ジュエルを消費した後に「どろぼう」で相手の道具を奪うことで機能停止に追い込みます。ポリゴン2やラッキーから輝石を奪ってやりたい。

【ダメージ計算 スピアー攻撃側】
クロバット
 vsローブシン(HP252振り)
  ジュエル込みで67.9%~80.1% 持ち物なしで45.2%~53.7%


(5)特殊受け型

努力値:252-0-0-0-252-0(残りの4をどこに振ったかは不明)
水タイプなどの特殊アタッカーに対して「どくどく」を撒いて「むしのていこう」でCを下げつつ、「はねやすめ」で回復という流れ。モルフォンとの明確な差別化の為に「がむしゃら」を入れた方がよいかもしれません。

【ダメージ計算 スピアー防御側】
・C特化フーディンサイコキネシス
  83.7%~98.8%(確定2発)
  HD特化でご覧の硬さ。
・C特化ボーマンダりゅうせいぐん 
 56.3%~66.8%(確定2発)
・C特化ウォッシュロトムハイドロポンプ 
 47%~55.8%(乱数2発 74.2%)
・C特化キングドラハイドロポンプ(雨) 
 66.2%~78.4%(確定2発)


(6)旧)スナイパー型

努力値:8-252-0-0-4-244
努力値配分ミスりました。2017年現在、第5世代置きっぱなしです。
様子を見て「おいかぜ」も織り交ぜていきます。ちなみに、”ユキノオーキュウコンヘルガーを3タテ”した経験もあります。

【ダメージ計算 スピアー攻撃側】

ドリルライナー
 vsメタグロス(HP252振り)
  急所時97.3%~115.5%(乱数1発)
 vsヒードラン(HP252振り)
  急所時216.1%~254.5%(確定1発)
  こう書くととても強いように見えますが、”急所に当てた時のダメージ”です。急所に当たらなかった場合のダメージ割合はお察し下さい。


(7)物理受け

努力値:252-0-252-0-0-4
まさかの物理耐久特化。スピアー統一専用です。
どれくらい受かるかというと、「てっぺき」1回使用時に陽気ガブリアスの「げきりん」が35.4%〜42.4%のダメージです。
相手を選ぶ型になりますが意表をつけて楽しい。

(8)スナイパー型

努力値:4-0-252-0-0-252
「ピントレンズ」を持たせて「きあいだめ」をすれば絶対急所に当てるマンと化します。
しかし耐久面が不安で、無難に「きあいのタスキ」を持たせるか、他のポケモンで壁を貼ってもらうなどの補助が必要だなと痛感させられます。

(9)アタッカーメガスピアー

努力値:4-0-252-0-0-252
第6世代では「はたきおとす」の代わりに「まもる」を覚えさせていました。もちろん、メガスピアーとしての素早さを確保するためで、今となっては必要なくなりました。
「はたきおとす」と「ドリルライナー」の究極の2択を迫られることはなくなり、この4つの技がメガスピアーのテンプレ中のテンプレとなることでしょう。
持ち物がメガストーンで固定されますが、高いASを活かし、従来通常のスピアーでやってきたことをメガスピアーでも実践してみようかなと考えているところです。


記事投稿日:2013/3/9
最終更新日:2017/4/22(第7世代に対応しました)