固定国際孵化のお話

然ですが問題です。

XYで色違いのポケモンに遭遇する確率はどれくらいでしょうか?


正解は、およそ1/4000だとか言われています。前作の1/8000と比較して2倍出やすくなりました。

タマゴ孵化の話に限定し、「ひかるおまもり」と「国際孵化」という条件を加えると、その確率はグンと上がり、XYでは1/683の確率で色違いが生まれるそうです(前作は1/1366)。

100個タマゴを割って色違いが生まれる確率は、
 1-(682/683)^100 ≒ 13.6%
200個タマゴを割って色違いが生まれる確率は、
 1-(682/683)^200 ≒ 25.4%
500個タマゴを割って色違いが生まれる確率は、
 1-(682/683)^500 ≒ 51.9%

(計算ミスしてたらゴメンね)


1/683という確率を実感しやすくするためにこのような計算をしてみました。
500個も割ってやっと50%!?冗談じゃねーよと思われた方には、残念ながら国際孵化には向いていないでしょう。確率が上昇した今でも、500個、1000個粘って割るのはごく当たり前のことです。


ところで、国際孵化に熱中されている方の中で、こんな経験をお持ちの方はいらっしゃいますか?

あっ!色違いのゴ―スが生まれた! 個体値は…
え、ウソだ…C抜けの5Vだ……
色違いのケロマツ来たー! 個体値は…A抜け5V!やった! で、特性は…?
は!?げきりゅう!?

そう簡単にいかないのが国際孵化。
しかし、とある方法を用いれば「無駄なく」理想個体(に近い)の色違いポケモンを手に入れることができるのです。(「無駄なく」がポイント。あとでその意味が分かります。)

それが、一般に【固定国際孵化】と呼ばれる手法です。
固定国際孵化とは何ぞやを説明する前に、XYでのタマゴのシステムを簡単に説明します。


マゴの中身の情報は固定されている!
XYでは前作とは孵化システムが大きく異なっており、実は育て屋さんに預ける前に既に次に見つかるタマゴの中身の情報が決まっています。以降、タマゴを受け取るか拒否してお兄さんに渡した瞬間に次に見つかるタマゴの中身の情報が決まっていきます。

その情報というのは具体的には、遺伝個体値(どの親から何の能力値が遺伝するのか、自然発生する能力値の個体値はいくつなのか)、特性(どちらの特性になるのか、♀親が夢特性の場合それを子に遺伝するのか)、性別(♂♀比が1:1でない場合は話が違うが)、そして、色違いか否かです。

さらに、タマゴが見つかる前に決まっている情報は、親を入れ替えても変わらないというのも大事な点です。

このシステムを利用して、①タマゴが見つかる前にレポートを書き、②タマゴを受け取り、③孵化し、④色違いでなければリセット、⑤のタマゴを拒否し、以降①~⑤を繰り返し、色違いが生まれたならば遺伝箇所や特性をチェックし、好きなポケモンに差し替えることで無駄のない色違いポケモンをつくりだすことができるのです。(この段落で説明した内容は、後程画像つきで詳しく解説します)

例えば、生まれた色違いが「B抜け5V」ならば、Bを重要視しない紙耐久ポケモンに差し替えたり、「S抜け5V」ならば鈍足で両刀向きなポケモンに差し替えたりすることで、色違いを無駄にすることがなくなります

言うまでもなく、端から「この色違いが欲しい」と望む場合は固定国際孵化には適していません。あくまでも、「実戦で使える色違いなら何でもいいから欲しい」を実現するのが固定国際孵化であるということを認識していただければ、と思います。


定国際孵化の手順
(0).用意するもの

1.お互いに国籍と個体値の異なるコイキング♂♀
2.お互いに国籍の異なる、最終的に手に入れることになる色違いポケモンの両親となる個体


1.について、別にコイキングでないといけないというわけではないのですが、孵化歩数が一番少なくて楽なので、コイキングを強く推奨します

お互いに個体値の異なるコイキングと書きましたが、片方の親が6Vでもう片方が逆6Vなんていう個体が準備出来れば最高に楽チンです(遺伝箇所チェック時にジャッジマンのところにいけば一発で分かるので)。

2.について、色違いのコイキングを確認してからいくらでも調達可能です。できれば豊富な数の親となりうるポケモンと、外国語を選択しているサブロムがあれば心強いです。

1.と2.全体に共通して、親のどちらかがメタモンでも構いません。ただし、1.に限って言えばタマゴの見つかりやすさを考えると同種族同士が望ましいですが、メタモンを使用しても大して時間のロスにはならないです。


(1).コイキングに本番と同じ持ち物を持たせ、育て屋に預ける
大抵この2つの持ち物だと思います。






(2).お兄さんの前でレポートを書く
兄前固定。





(3).タマゴを受け取り、孵す
安定の通常色。
このステップで色違いが生まれたら(6).へ。




(4).色違いでなければリセットし、タマゴが見つかるまで走り、タマゴ受け取りを拒否する
間違えて「はい」を選んで受け取っても大丈夫です。





(5).(2).~(4).をひたすら繰り返す
根気が必要です。孵化歩数の少ないコイキングとはいえ、毎度リセットするので通常の国際孵化よりも手間と時間がかかります。

(6).色違いが生まれたら個体値、特性を確認。その後勇気のリセット!





例えば♂親の個体値が【28-25-31-6-14-31】、♀親の個体値が【4-23-18-30-28-15】、特性が夢特性として、生まれたポケモン個体値が【28-25-9-30-14-31】、夢特性だったとすると、この場合、「♂からHADS遺伝、♀からC遺伝、Bが自然発生、夢特性が遺伝」したことが分かります。

(7).(6).の結果を踏まえ、どのポケモンの色違いをつくり出すか検討し、そのために必要となる親個体を準備する
上記の例から色違いのテクニシャン夢ロズレイドをつくることにします。
Bが9というのは自然発生なので、親替えしてもこの数字は変わりません。
奇数なのでめざめるパワー炎にしたい!
準備すべきは、「HとDがV、Aが偶数、SがUのロゼリア♂」と「CがUの、夢特性ロゼリア♀」。

(8).持ち物を持たせ、育て屋に預ける
先程は♀に「かわらずのいし」、♂に「あかいいと」を持たせましたが、逆転しても構いません。





(9).見つかったタマゴを受け取り、孵し、色違いが生まれることを確認する
色違いにならなかったら、(8).で持たせたものが(1).と異なっていることが考えられます。
ちなみに、ニドラン♂/ニドラン♀バルビート/イルミーゼは独自の孵化パターンが作動するので色違いになりません。(100%そうなのかは不明。また、性別不明×メタモンで成功するかも未検証)

(10).個体値、特性を確認し、問題なければレポートを書いて終了


とめ
固定国際孵化のメリット
・無駄のない色違いポケモンが手に入る

固定国際孵化のデメリット

・時間がかかる
・特定の色違いが欲しい場合には不適
・差し替える親ポケモンが豊富に揃っている(あるいは準備する)必要がある
・ニドランなど一部ポケモンには不適
・時間がかかる
・時間がかかる↓裏話↓
この記事を書き始めたときのタイトルは「固定国際孵化のススメ」だったのですが、最後のまとめを書いたら全然ススメられない感じになっちゃいました!
実際普通の国際孵化のほうがお手軽かも。100個200個割って1匹2匹色違いが生まれることもざらにありますし。